この日記は全てノンフィクションであり、登場する人物・団体名などは全て実在のものです。 |
5月 |
5月25日(金)曇り |
5月22日でなんと結婚25周年を迎えた。銀婚式だ。それで今日はワシらのお気に入りのフレンチの店「ル・ブルジョン」に食事に行った。いつもながら最高のクオリティだった。 もう25年もたったのかと思うと、つくづく人生って短いなと感じる。気持ちはまだ若いつもりでいるが、もうすぐ50だからな。 それにしても山あり谷ありの25年だった。いろんな苦難を経験したが、そのどれもワシの器量が人並みなら防げたことばかり。姫はいつも巻き添えをくらう役。本当に申し訳ないことばかりしたと思う。 それでも一緒にいてくれたことに今はただ感謝。もう本当にそれに尽きる。感謝。 「糟糠の妻」 ふりむけば おなじ傷負う 糟糠の 妻は静かに われを見上ぐる 蔵 |
5月18日(金)雨のち曇り |
対馬の実家と手紙のやりとりはあったものの、ワシは今まで一度も会ったことのない関東に住むいとこが、遠路はるばる親父の見舞いに来てくれることになり、今日のお昼に到着した。 迎えに行った姉貴と2人で親父の病院に行き、夕方にワシと西中洲の飲食店で合流して3人で飲んだ。 いやいや、感動の対面だった。お互いのこれまでの消息を報告しあって話は尽きなかった。 驚いたのは親戚にそっくりな人がいること。遺伝子というのはほんとにすごいもんだと思った。 実に楽しい時間を過ごせた。たまにこうやって集まろうという話になった。家族が増えたみたいで嬉しかった。 「邂逅」 同じ血が 涙をさそふ 五十年 蔵 |
5月10日(木)晴れ |
5月10日は「雷山千如寺」さんの「御経会」の日。例によってワシはカメラマンだが、毎年毎年同じアングルで撮るので今年はいつもとは違うポイントから撮影してみた。 素晴らしい天気に恵まれ、新緑も美しく映えて撮影には絶好の状態。いつもよりうまく撮れたような気がした。 毎度のことだが観音堂の中はお参りの人で満員。荘厳なる儀式の後は屋外の道場に移動して護摩焚き。 多くの方が熱心に手を合わせていた。宗教に関係なく祈る姿というのは、それを見ている人にも清浄な気持ちを呼び起こしてくれるものだ。 「御経会」 目に青葉 山にこだます 般若経 蔵 |
5月6日(日)雨 |
連休最終日は雨の中天神に繰り出した。目的は眼鏡。健康診断の時に視力が0.5と0.4という結果が出たので、これはまずいということで生まれて49年と半年で初めて眼鏡を作ることにした。 というわけで天神地下街の眼鏡屋さんで視力検査してみると……あれ?今日は調子がいいなと思いながら検査終了。結果は両目とも1.0。あれ?眼鏡いる?なんとも微妙な結果に。健康診断の時は何だったのか? 疲れた時や遠くを見る時は確かに見えにくいので、一応眼鏡は作ることにした。見えないものを無理して見ようとすることも目に良くないらしいので。 だがワシは本当に眼鏡が似合わない。きっと笑う人がいるだろうな。 「老化」 戻したい 時間と視力と 記憶力 蔵 |
5月5日(土)晴れ |
昨日今日と久しぶりに朝ランしたが、やはりこの時期の朝ランは最高に気持ちいい。若干風が強くて最初こそ寒かったが、身体が温まればそれすら心地いい。 今日は大濠一周して帰ろうとした時に、姫がチャリで来て一周走るというのでもう1周つきあった。 連休は晴れが続いたが、またまた気持ちよく晴れたので、親父の見舞いも兼ねて糸島ドライブに行った。 お昼は「つまんでご卵」でおなじみ「にぎやかな春」で、前回食べてはまった親子丼を食べた。姫はたまごかけご飯。これが本当にうまい。京都で親子丼がうまい店を何軒も行ったが、ここのはそれにひけをとるものではない。まさに絶品。 そしてこれも外せないソフトクリームも食べた。 気持ちいい晴天の下、糸島半島をぐるりドライブして帰った。今はまさに糸島の季節だ。 「白砂」 白砂に わらべはしりて 愛し増し 蔵 |
5月3日(木)晴れ |
連休中に「波佐見陶器市」に行くのも毎年恒例行事になったので今年も例にもれず。ただし今年は波佐見の後に久しぶりに「有田陶器市」にも行ってみようということになった。 渋滞と駐車場確保が心配だったので、今年はなんと早朝6時に家を出た。そして「金立サービスエリア」のスタバで朝食をとって、いざ波佐見へ。 どこから渋滞が始まるかとハラハラしたが、あまりに早過ぎたのか全くの渋滞ゼロ。駐車場も会場のすぐ近くに難なく確保できて、あっけないぐらいだった。初日ではないからだろうか? 会場も例年より客が少なく感じた。 ワシらのお目当てのお店はわずか1店。毎年買いに行く「福春」へ直行。ところがお店は開いているのに福重さんがいくら待っても来ない。不思議に思って隣のお店に聞くと、なんと先月緊急入院されたとのこと。隣のお店の方が代りに店番をしてあげているらしい。 幸い大事には至らなく、毎日リハビリをしてから会場に来ているとのことだった。 福重さんの顔が見られなくて残念だったが、早く回復されてまた素晴らしい作品を発表し続けて欲しいと思う。 焼き物広場はそれだけで終わり。その後は「HANAわくすい」周辺で買い物をして、これまた恒例のおばちゃんの”えその天ぷら”を買ってから、「京千」へ移動。 「京千」での買い物もすぐに終わった。今回はどこも客が少なくてスムーズに買い物ができた。フレッシュジュースで一息。 この時点でまだ10時過ぎ。そしていよいよ有田へ移動。 会場に近付くとさすがにどこの駐車場も満杯。やはりここも早い時間に来なければいけない。遠い駐車場なら空きがあるのでそこに止めようかと思ったが、姫の一声で「アリタセラ」に行くことにした。 メイン会場から少し離れたところにある「アリタセラ」は、22店舗が集まる近代的な焼物の総合卸センターで、いわば”プチ有田陶器市”という感じ。駐車場は広いし、飲食店もあるし、ここだけでも結構遊べる。 姫はここで気に入ったお店が見つかったようで上機嫌だった。 露店が並ぶエリアで昼食を済ませ、次は「チャイナ・オン・ザ・パーク」へ。 「チャイナ・オン・ザ・パーク」は「深川製磁」が運営しており、一級品からワケアリまで様々な「深川製磁」の商品を買うことができる。 中でも注目なのは石段を上がったところにある美術館風の建物「忠次舘」。ここには「深川製磁」が誇る傑作を鑑賞することができる。 圧巻なのは一番奥にある「大花瓶」。これは1900年の「パリ万国博覧会」において展示され、明治日本が誇る陶磁器を世界にアピールしたという偉大なる傑作だ。「深川製磁」の創立者深川忠次の指揮のもと、当時の一流職人が集まって製作されたらしい。118年前に日本を代表して海を渡ったその本物を目にすることができてワシは感動に打ち震えた。今回の旅の一番の収穫だった。 ここでももちろん買い物をしたが、その中でもワシが一目ぼれして姫に無理言って買わせた一対の皿は青が非常に美しく、かなり気に入った。食卓に並ぶ時を想像すると嬉しくなる。 その後は佐世保三川内ICから高速に乗って帰路についた。結局有田の本会場には行かなかったが、こういう楽しみ方もまたいいかなと。 夜は早速買ってきた皿を使って宴。やはり器は料理が乗って完成だな。 「大花瓶」 色褪せぬ 花鳥文様大花瓶 語るは巴里の 土産話や 蔵 |