この日記は全てノンフィクションであり、登場する人物・団体名などは全て実在のものです。
11月
11月27日(日)雨
かつて箱崎で「ベジキッチン」の名で料理教室とベーグルのお店をされていた、姫の恩師でもあるゴトウ先生がうきは市に引っ越されて、そこで「プランタゴ」という名で再スタートされた。2人で食べに行こうと言いつつ時間がたち、今日やっと実現できた。
雨の中、うきはの山裾からダムの横を通り、新川という村へ。そこに古民家を見事に改装した「プランタゴ」を発見。久しぶりにゴトウ先生とキヨさんに会うことができた。
先生の料理は変わりなく、あの身体が喜ぶ美味そのまま。近所にある野草をうまく活用して、自然の恵みをおいしくいただいてるという感じがした。



都会の喧騒を離れて静かにゆっくりと時間が流れて行く村で、身体が喜ぶ自然の恵みをいただくというのは人間にとって最高のシチュエーションかもしれない。
また違う季節にお邪魔しようと思う。



「プランタゴ」

美味と猫 川瀬の音と 笑顔かな

11月22日(火)晴れのち曇り
今日は宅地建物取引士の免許更新のための講習。アクロスの会議場で朝から夕方までみっちり。
宅地建物取引士の免許は5年ごとに更新しなければならない。思い起こせばあの合格の感動から既に5年!早いもんだ。あんなに勉強したことは大学受験の時にもなかったし、おそらく今後もないだろう。無我夢中に勉強した経験はいい思い出になる。あの時がんばったから今があると思えば、後で自分なりの充実感の源になる。
とはいえ、ワシの頃はまだ宅地建物取引主任者の時代で、今ほど試験が難しくなかった。恐らく今の試験のレベルだとワシは受かっていなかっただろう。タイミングに恵まれたわけだ。
受験した頃は、資格として持っていて損はないだろうぐらいの感覚だったが、まさか5年後に不動産会社を自分で立ち上げることになるとは夢にも思わなかった。人生どうなるかわからん。わからんからとりあえず進むしかない。いいことも待ってるはずだから。

「講習会」

会議場 船頭あまた 船をこぐ

11月21日(月)曇りのち雨
ネットや店頭で本を買う時、ワシの場合はよほど慎重にならないといけない。読んだことある本、持っている本を買ったことが何度かある。同じ本を3度買ったこともある。あらすじを読んで面白そうだと思ってもその場で買うのは控えている。一度自宅の蔵書を調べて、ないことを確認してから買う。どうだろうこの記憶力のなさ。 面白いと思ったなら覚えていそうなもんだが。
先日もネットで”読んでおくべき傑作ミステリー”を検索した時に、ディクスン・カーの「三つの棺」が紹介してあった。これは面白そうだと早速買おうとしたが、もしかして?と思い書棚を見てみた。やっぱり。ディクスン・カーの並びの中にちゃんとあるし。しかし全く覚えていない。どうにかならんものかこのショートメモリーの頭。

「買い控え」

これ読んだ? 己に問うて 買い控え

11月14日(日)晴れのち雨
朝食を終えてから10kmラン。日曜の午前中にゆっくりゆっくり走るのは本当に気持ちがいい。大濠公園は子どものマラソン大会のような行事で賑わっていた。
お昼は大楠にある噂の「クボカリー」を堪能した。実に素晴らしいお味。ここは紹介しないといけないと思った。

Chiyoさんが結婚するということで、夜は我が家に招待してお食事会。 姫のイタリア料理をふるまうということでワシも楽しみにしてたが、なんとワシも一品、パスタを作れとの指令が下って、数日前からレシピのおさらいをしたりして心の準備をしておいた。選んだのはこれまで失敗がなかった「カルボナーラ」。
材料を奮発すればそれだけでかなりおいしくなるから、姫がパンチェッタといい卵、それにパルメジャーノ レッジャーノもいいものを選んでくれた。これだけ揃えばよほどドジしない限り大丈夫だ。
結果は上々。自分でもいい感じにできたと思った。Chiyoさんの反応も良くてホッとした。
初めて姫以外に食べさせたえしぇ蔵クッキングのパスタ。やはり人のために作るというのは緊張するもんだ。



マラソンをする人は胃腸が強い人が多いとよく聞くが、Chiyoさんも食べっぷりがいい。もてなす側からするとたくさん食べてくれるのは見ていて嬉しいもんだ。

まもなく新たな人生をスタートさせるChiyoさん。どうぞお幸せに!

「カルボナーラ」

理想的 カルボナーラの 出来具合
ダマダマならぬ サラサラならぬ

11月6日(日)晴れ
追憶のニューヨーク

「メトロポリタン美術館」
あまりの広大さに、こりゃ十分楽しむには数ヶ月は必要だなと感じた。数時間で見るなんて、壮大な映画の予告編だけを観るようなものだ。逆にそそられた興味をどう満たしてくれるのかと、欲求不満になってしまう。完全に楽しむにはしばらく住むしかない。



「イントレピッド」
空母「イントレピッド」は太平洋戦争の末期に登場したので、カミカゼアタックを経験している。それも2機。その際に無くなった乗組員のメモリアルが格納庫のデッキにあった。それを見る日本人のワシ。なんとも説明しようのない複雑な気分だった。



「摩天楼」
かつて世界で最も高いビルだった「エンパイアステートビル」だが、今では周囲の他のビルもかなり高いのでその高さを思っていたほど驚異的には感じなかった。時代の重みを感じる古さの方が印象に残った。
摩天楼の中で最も美しく感じたのは「クライスラービル」だった。面白いのはそれぞれの時代の建築様式を見ることができること。「トランプタワー」にはやはりバブル時代の雰囲気があった。



「地下鉄」
とにかく小便くさい。それになにせ地下鉄としての歴史が古いから老朽化がひどい。もう今から近代化するのは難しいのか?
改札のプリペイドカードを読ませるシステムがお粗末で、一回でスッと読まない。ワシが慣れないからかと思ったが、うまく通せない人は多かった。
時刻表も路線図もない。Tちゃんによれば変更が頻繁だからとのこと。各駅として乗ったものが急にエクスプレスになったりする。ニューヨーカーもしばしば悩まされるらしい。
オペラの帰りに乗ろうとした時、改札を入ったところに「この駅は今日はもう電車が止まらない」と書いてある。そんなら改札入る前に掲示せんかい!そこで1回分損した。そういう時の払い戻しの窓口はなく、Tちゃんによれば鉄道会社に書面で申請する必要があるらしい。アホかと。

「不動産屋」
職業柄、不動産屋が気になる。やはり日本と同じように物件の広告を店頭に並べていた。セントラルパークを見下ろせる高級マンションのお値段、約4億6千万円!桁が違う。



「自由の女神」
船から見ると、あぁこの光景を大西洋を渡って来た移民の人たちは夢を抱いて眺めたんだろうなと感慨深いものがあった。

「食事」
今までのアメリカ旅行で食事がおいしかった記憶がないので、今回も期待していなかったが、ニューヨークは姫&Tちゃんセレクトのおかげか、おいしいお店ばかりだった。しかし物価が違うのでどこも高いというのは避けられない。

「オペラ」
開演前にふわふわのじゅうたんが敷かれたフロアでドレスアップして優雅にシャンパンを飲んでる観客たち。やはりセレブな趣味なんだなと実感。完全に自分が浮いてるのを感じた。

「ブロードウェイ」
舞台俳優の憧れの地はいろんな劇場があって賑やかだった。スタイルよくてきれいな女性をよく見かけたが、どうも役者を目指す人たちがこの周辺で働きながらチャンスを待っているらしい。夢のある街だ。

「セントラルパーク」
あまりの広大さに驚いた。一周10kmだそうな。大濠公園とはわけが違う。ランナーと犬の散歩の人が多かった。本当にジョギングには最高の場所だ。



「ダコタハウス」
ジョン・レノンに限らず、ローレン バコール、レナード バーンスタイン、ジュディ ガーランド、ジョー ネイマス
などなど、有名人が多く住んでいたらしい。面白いのはいくらお金を持ってる人でも、今住んでいる人たちの了承がないと入居できないということ。かつてアントニオ バンデラス、ビリー ジョエル、ジーン シモンズなどは断られたらしい。

「ユナイテッド」
帰りのフライトは13時間半。この長時間をどう過ごそうかと思ったが、疲れてるから眠れるだろうし、本もたくさん読みたいし、それに映画を3本も観ればなんとかなるだろうと思っていた。ところがなんと!ワシのシートだけモニターが壊れていた。映画を選ぶところまではいくが、再生されない。CAを呼んで見てもらったがお手上げということで、エクストラシートに移動した。その席は両側が巨漢のおっさんで、まさに肩身の狭い思いで映画を観た。それにしてもたくさんあるシートの中でワシのだけ壊れているというこの不運は何なんだろう?

わずか5日間だがいろんな経験をさせて貰った。ニューヨーク、面白い街だ。

「ニューヨーク」

短期なら 住むのも可なり ニューヨーク

11月3日(木)晴れ
ニューヨークの現地時間2日の昼前の便でニューアーク国際空港を発ち、日本時間の3日昼過ぎに成田着。そして夕方の便で福岡に戻った。
充実しまくり、感動しまくりの旅だった。本来なら2週間分くらいの内容だったのではないだろうか?体力的な疲労もすごいが、脳みそもあまりにたくさんの情報が入ってきたので疲れてるようだ。しばらく休ませたいところだがワシは明日から早速仕事。しかも今月は20日まで休みなし。

疲れる人生だ。

「ニューヨーク」

夢の数 星の数ほど ニューヨーク

11月1日(火)晴れ (現地時間)
朝、出勤前のTちゃんとグランドセントラル駅で待ち合わせして朝食を共にした。

その後ワシらは今日の最初の目的地、「ニューヨーク近代美術館」へ。姫は既に見たことあるので別行動でワシだけ見学してきた。 ここでもまた多くの本物を生で見れて感動の連続!

モンドリアン、ロスコ、レジェ、ダリ、ミロ、マグリット、モネ、キリコ、モディリアーニ、ピカソ、クレー、カンジンスキー、マチス、エルンスト、ブラック、ルソー、ムンク、ゴッホ、ゴーギャン、スーラ、セザンヌ、ウォーホール、ワイエス、ココシュカ、クリムト、シャガール…

目の前に大好物ばかりを山のように並べられて、好きなだけ食べていいと言われたような感じ。感受性が満腹状態。ここは毎週金曜が無料開放らしい。住んでたら毎週来るだろうと思う。

「ベアーズバーガー」でランチを済ませた後は、「イントレピッド海上航空宇宙博物館」へ。
現役引退した空母イントレピッドをそのまま博物館にして、軍用機をズラリと展示してある。かつてミリタリーオタクだったワシに懐かしい火を灯してくれた。
トムキャット、ファイティングファルコン、イントルーダー、タイガー、ハリアー、ブラックバード、ファントム、コブラ、クフィル、シュペルエタンダール…錚々たる顔ぶれ。写真撮影で忙しかった。
空母の館内を見学した後は、隣にある潜水艦「グロウラー」の中を見学した。 なんだか子どもの頃に帰った気分だった。



次は遊覧船に乗ってクルージング。ニューヨークを外から眺めた。お約束の「自由の女神」と「ブルックリンブリッジ」では観光客みんな総立ちで写真撮りまくり。 天気が最高に晴れ渡ってくれたので気持ちいいクルージングになった。
それにしてもやはりニューヨークの摩天楼はすごい。よくまあこんなににょきにょきと建てたもんだ。仕事の癖でつい、地盤は大丈夫なのか?とか考えてしまう。





夕食は軽く済ませてから、この旅の最後のミッションであるオペラへ。
「リンカーンセンター」でドン・ジョバンニを観賞した。人生初のオペラ!劇場の雰囲気も良かったし、もちろんオペラも素晴らしかった。旅の最後をしめくくるに相応しい、いい夜だった。



「オペラの夜」

旅の終わり オペラの夜に 感無量