この日記は全てノンフィクションであり、登場する人物・団体名などは全て実在のものです。
2月
2月25日(月)晴れ
ちょいと久しぶりの「中国鍼灸院」さんへ。

「理想&現実」

呉炳宇

主観多理想、(主観に理想多く)
客観近現実。(客観現実に近し)
自覚常定住、(自覚常に定住し)
反省防再誤。(反省すれば再誤を防ぐ)
実践験真理、(実践は真理を験し)
主能随客変。(主能く客変に随う)
失敗生成功、(失敗成功を生み)
成功築勝利。(成功勝利を築く)

(以下、えしぇ蔵的博多弁訳)

自分じゃよかごと考えるばってん
人が
見たとが現実たい
自分がしゃんとして
反省すりゃもう失敗はせんたい
ほんなこつか験してみて
人の話ばしゃんと聞かな
失敗は成功を生んでからくさ
成功は勝利ば築くとたい


今日は呉先生が新しいパソコンを買ったのでその設定を手伝った。せめてもの日頃の恩返し。だがwindows8だったのでかなり戸惑った。これまでのパソコンのノウハウがかなり無駄になりそうだ。まぁそれが進歩だから仕方ないが、いろいろ工夫するより速度をもっと上げろと言いたい。もう10年くらいそればかり熱望するがまだまだ駄目。改善すべき点が別にあることを早く気付いて欲しいとこだ。

「主観」

師のことば 主観に理想の 多きとは
省みさせり 我が来し方を

2月24日(日)晴れ
今日は博多座に歌舞伎を見に行った。「二月博多座大歌舞伎」の夜の部。演目は、
「俊寛」
「口上」
「義経千本桜」
「芝翫奴」
六代目中村勘九郎襲名披露ということでお客さんも多く盛況だった。「義経千本桜」で中村勘九郎が演じた知盛は素晴らしかった。六代目として大きなものを背負う順番がきて、改めて先代の大きさを知ったことだろう。だがあれだけの熱演を見るからにはこれから徐々に先代に負けない存在になっていくのではないかと思う。大いに期待したいところだ。

「伝統の荷」

伝統の 荷は受け継がれ 六代目
先代いのちを 芸に残せり

2月23日(土)晴れ
久しぶりに大牟田の「古雅書店」さんへ。仕事はものの20分ほどで終了し、あとはずっと本の話。九州で最も有名な同人誌「九州文学」に関する逸話や、有名な編集者のエピソード、様々な雑誌創刊の話など、今回もたっぷり面白い話を聞かせてもらった。
ここに来ると魅力ある本たちが手ぶらで帰らせてくれない。古典の「蜻蛉日記」全3巻を買った帰り道、どうも家にあるような気がして「こりゃやっちまったかな」と思ったが、帰宅して本棚チェックしてみたらなかったのでホッとした。
それにしても古賀さんもやはりすごい。文学や芸術に関する造詣の深さは測りがたい。つくづく自分の浅学が恥ずかしくなる。ワシはなんでも中途半端だ。どれか一つは深く掘り下げないといかんな。

「名著」

大牟田で 数多名著の 声をきく
いづれもわれの 袖をひくかな

2月22日(金)晴れ

今夜も飲み会。今日は日建学院の人を招いて「日建学院博多駅前校」の開校記念の焼肉パーティー。飲み放題、食べ放題だったのでみんなすごい勢い食べまくり、飲みまくり、しゃべくりまくり。これから大いに発展していくことができるように、本部のサポートを期待したいところだ。
ワシは井本さんの横で文学談義。先日の田中慎弥の話をして、井本さんの作品の方がはるかにすごいから
もっと大きな賞に応募すべきだと力説しておいた。
昨日の2人もそうだが、また井本さんもスケールが桁違いだ。何しろ大江健三郎や大岡昇平に認められたほどだからその実力はワシから見れば雲の上だ。
そういうわけで今日もまた自分の小さい器を再認識させられた。

「師」

師と仰ぐ ひとは近くに ありてなお
遠きを歩み 影も踏ませず

2月21日(木)晴れ
夜、久しぶりに「雷山千如寺」の和尚さんと「富野バプテスト教会」の黄先生と3人で食事した。2人は相変わらず細かいところまで意見があって楽しそうだった。ワシは2人の間に交わされる宗教、人生、政治、伝統などの話題に置いていかれまいと必死で聞くのが精一杯だった。
しかしまぁ、俗物の権化のようなワシがこんなすごい2人に出会えて、そしてその2人の出会いの橋渡しができたなんて幸せなことだとつくづく思う。2人が到達している宗教的境地はワシから見ればとてつもなく遠い地の果てで、ただただ驚嘆するのみだった。生き方、考え方が広く、深く、真剣だ。全くスケールが違う。生きている舞台の広さが違う。
大いに盛り上がって楽しい夜だったが、また自分の小さい器を思い知らされた夜でもあった。

「星空」

罪深き 我を未だに 友とよぶ
人もあるかと あおぐ星空

2月16日(土)晴れ
爽やかに晴れた日に筑後巡回は気持ちいい。午後からは「江田建設」さんと「星香園」さんを訪問した。

ようやく田中慎弥の本をブックオフで見つけたので読んでみた。芥川賞受賞作家の中でその賞に値すると思った人は正直かなり時代
を遡らないといないが、この人はなるほどとるべきかもしれないと思った。坂口安吾や太宰治を彷彿とさせるものがあった。戦後間もない頃に文壇に登場していればひと暴れしたのではないかと思う。
なんとなくワシの師匠の井本さんの書き方に似ていたが、もしこの路線でこの書き方で芥川賞をとるなら、井本さんが先にとるべきだなとも思った。井本さんのほうがもっともっと深く、もっともっと巧みだ。
賞というのはその時に自分に風が吹くかどうかの問題も切り離せない。井本さんに風が吹いたら賞なんていくらでもとりそうな感じなんだがな。まぁ世の中そういう光のあたらない才能は山ほどいるんだろうけど。

「風」

才能の 船の帆あとは 風を待つ

2月14日(木)晴れ
バレンタインということで夜は姫と外食。今回の姫セレクトは高宮通りにある「ごえん」。ネット上で非常に評価が高いのでかなり期待して行ったが、期待以上の内容で大満足。ここ数年で行った居酒屋の中では一番いいかもしれない。自宅から歩いて行ける距離なので今後御用達にすることは間違いない。
あまりのおいしさについつい飲みすぎ食べ過ぎて、二人して自宅までの道は千鳥足だった。

「ごえん」

いい店と 出会うこれまた ごえんかな

2月13日(水)晴れ
イアン・フレミング財団から007シリーズの原作者に指名されたジェフリー・ディーバーという人が一体どんな作家なのかどんなものを書くのか興味があったので1冊読んでみた。
もし、「面白い本の書き方」という科目が学校にあるとすればおそらく100点をとるような優等生の小説だろうと思う。しっかりとした構成、巧みに用意された伏線、深い教養を思わせる比喩、明確な人物描写、様々な分野の専門知識、おしゃれに描かれた友情と愛情、退屈させない展開と驚きの結末……ハラハラ、ドキドキ、サイコ、エロ、グロ、アクション、すったもんだの末にクライマックスは思い切り盛り上げて劇的な結末、平和が戻った後日を描いてめでたしめでたし。要するにハリウッドのサスペンス映画そのものを文字でたどっているという感じだった。
なるほど世界のベストセラー作家の作品というものはこういうものかと勉強になった。

だがしかし、この本をワシの自慢の本棚には並べておきたくない。近日中にブックオフ行きだな。おそらく来月には読んだことすら覚えてないだろう。
それはなぜか?うまく表現できないが価値観の問題だから如何ともし難い。100点を取る優等生より、赤点はとるけど個性のあるやつのほうが魅力的に見えるのと同じかな?違うかな?

「基準」

名作の 基準は個々の うちにあり

2月10日(日)晴れ
爽やかに晴れた休日とくれば自転車でしょう。というわけで今日は自転車で太宰府へ。
片道15km。ちょうど昼頃到着したのでまずは蕎麦を。そして決してはずせない梅が枝餅を。それにしてもすごい人!参道は埋め尽くされていた。

そして九州国立博物館へ。「ボストン美術館展」をたっぷり堪能した。圧巻は蕭白の雲龍図。あのダイナミックな筆致には強烈なエネルギーを感じた。「平治物語絵巻」と「吉備大臣入唐絵巻」も実に興味深かった。
それにしても明治の廃仏毀釈は日本人として実に残念な歴史の汚点だ。自らの手で先人の残した宝を葬り去ってしまったことは、おそらく今後時代を重ねていく上で更にその罪の重みを増していくことだろう。フェノロサやビゲロー、岡倉天心らがいなかったら一体どうなっていたか?後世に生きてこうして鑑賞できるワシらは彼らの功績に感謝するのみだ。

帰りは寄り道しながらぼちぼち帰った。帰宅した時には結構疲れていた。今日の有酸素運動は文句なし。
夜はDVDで「バタフライ・エフェクト」を見た。これ昔既に見た映画だった……。

「邂逅」

蕭白の 龍と束の間 にらみ合う
遥かな歴史 刹那の邂逅

2月8日(金)曇り時々雪
2月4日の夜にスーパーボウルの放送があって、今年度のNFLは幕を閉じた。どのチームも強くて全く予想できなかったが、まさかボルチモア レイヴェンズが勝つとは思わなかった。こういう意外性があるからNFLは好きだ。
NFLでは戦力の差をなくすために様々な制度が実施されている。 翌年のドラフト指名順位は最下位のチームが最初で、スーパーボウル優勝チームが最後となる。 リーグの総収入をチームの数で割った額をサラリーキャップとするきまりがあるので、金の力で強くなれない。これらの工夫の結果、スーパーボウル2連勝というのはめったに見られない。
正確なジャッジメントもそうだが、スポーツとして理想的な運営がなされているのではないかと思う。
 
それにしてもレイ・ルイスの有終の美が見れてよかった。SB制覇でNFL人生を終わるというのは最高に幸せだろう。プレーはもちろんだが、彼の気合の入れ方が好きだ。自分だけでなくチームにも気合を入れるために励ましたり檄を飛ばしたりするシーンは本当に感動的だ。プレー前に神様に祈り、終わった後も感謝の祈りをする。そういう姿を見てるとやっぱり神様はがんばる人間を見捨てはしないと思わせてくれる。
彼は神様が送ったフィールドの伝道師だったのかもしれない。



「レイ・ルイス」

レイ・ルイス 戦う姿に 神を見る

2月7日(木)晴れ
昨日の午後から体調の異変に気付いた。これといった症状はないがどうも本調子ではない。これは風邪のひきはじめかなと思い、早めに帰宅して横になった。
夜も暖かくして早めに寝たが、夜中に胃の激痛で起こされた。それからトイレの往復スタート。吐き気も若干。おそらくノロだろうと推測。あまり眠れなかった。
今日はなんとか仕事に出たものの、2社で力尽きて帰宅。横になった。たっぷり睡眠をとったせいか、夕方にはだいぶ回復していた。
ここ数日の食べ物からとは思えないので、どこかで菌をもらったのだろう。いかんいかん。油断してはいけない。

「ノロウイルス」

昨日まで 対岸の火事 ノロウイルス

2月3日(日)晴れ
天気がいいので姫とサイクリング
城南区堤にある「翠蓮」でラーメンを食べ、早良区飯倉にある「アンプレシオン」でケーキを買い、大濠公園に行ってスタバのコーヒーと買ってきたケーキで休憩して、買い物してから帰宅。
結構な移動距離だが春のような陽気で風をきって走るのは実に気持ちよかった。

帰り道に姫が寄りたいパン屋があるというので寄り道した。

ワシ: 「なんていうパン屋?」
姫: 「ことりパン」
ワシ: 「……それ多分名前違うよね」
姫: 「いいや、そんな感じの名前やった!」

正解は、「古小烏町のパン屋 ベーカリーカナツグ」。
この店名が姫の脳細胞には「ことりパン」と記録されるらしい。烏が鳥に見えるのはまぁしょうがないとしても店名はカナツグだし。
それ以前に姫は古小烏町(ふるこがらすまち)の存在を知って驚いていた。そこからか!

「アンプレシオン」で買ってきたマカロンを食べようとしたら注文したのと違ってた。でもそれもおいしかったのでノープロブレム。この店のマカロン全種類食ってみたい。

「ことりパン」

幻の パン屋はいずこ ことりパン

2月2日(土)晴れ
夜、もえちゃんを誘って3人で大橋の「オオイワ」にパスタとピザを食べに行った。もえちゃんは相変わらず快調に飛ばしていた。
ある面接の練習の場で、「生きていく上で何が必要か?」という質問に「食べること」と答えて面接官の失笑を買ったらしいが、その話を聞いた時にワシも頭の中で「食べること」と思ってしまったのには我ながら焦った。やはり同じ血が流れているらしい。
もえちゃんは思い切り遊んでいるようで実は勉強もかなり一所懸命やっている。試験で満点をとった科目もあったらしい。それでいて学校が楽しくてしょうがないというから本当にこの子は自分の人生を楽しんでいるという印象を受ける。いいおっさんになったワシのほうが刺激を受けたりする。大したもんだ。一人の人間としてもっともいい育ち方をしたのではないだろうか?

「食べること」
 
食べること なくして語る 人生なし