この日記は全てノンフィクションであり、登場する人物・団体名などは全て実在のものです。 |
11月 |
11月30日(金)晴れ |
姉夫婦が両親と萌ちゃんを湯布院旅行に連れていくということで来福。夕方みんなで「台北」で食事した。 なんでも萌ちゃんの大学で面談もあるということで義兄は背広を着ていた。大学で三者面談というのもあまり聞いたことがないので、萌ちゃんの大学は親身になってくれるんだなと思っていたら、さにあらず。面談の場に出てきた年配の先生の最初の言葉が、「いや、私も長年この仕事してますが、こういう経験は初めてで……」だったらしい。姉夫婦は、 は?どういうこと?と内心驚いたらしい。真相はなんと萌ちゃんが自分で三者面談をセッティングしていたのだ。普通、そんな子がいるかね?自分で三者面談セッティングするなんて!しかもその面談の場でも萌ちゃんは全く気後れせず快調に天然ボケをかまして先生を何度も爆笑させたらしい。 この子一体どこまですごいんやろう……と今日しみじみ思った。やっぱり吉本に入れるべきじゃなかろうか? 「国士無双」 手に負えぬ 国士無双の ボケたおし 蔵 |
11月27日(火)曇りのち晴れ |
夕方からの冷え込みはすごかった。いよいよ冬本番だな。 移動中にブックオフを見つけるたびに、エラリー・クイーンがないかをチェックするがないんだなこれが。ヤフオクを見ても1冊ずつしかないし、数冊まとまってるのは状態がイマイチ。アマゾンで買おうかとも思うけど1冊につき250円の送料が馬鹿らしい。もういっそJUNK堂に行ってピカピカの新品買うか。でも高いしなぁ。 国名シリーズは全部揃えたい。とにかくエラリー・クイーンは作品数が多い割にアベレージが高いのでどれを買っても極端にがっかりすることがないのがいい。 あぁどっかに状態のいい国名シリーズ複数で売ってないかなぁ。 「北風」 北風や 干した我が家の 柿おもふ 蔵 |
11月25日(日)晴れ |
今朝は早起きして、8時半には大牟田の「古雅書店」さんにいた。 新しいパソコンのセットアップ諸々。今日は時間がなくてゆっくり本が見れなかったのが残念。それにしても古賀さんのお店はいつ行っても宝の山だ。ワシが店番だったら暇な時に読み散らかしそうだ。 午前中で仕事が終わったので午後はかろうじて休み。だがデスクワークがないわけではない。それをこなしているとすぐに夕方。その後、筋トレすると今日もおしまい。あっという間の1日。 「不休」 我未だ 歩度を緩める 身にあらず 蔵 |
11月24日(土)雨のち晴れ |
世の中3連休らしいがワシには関係ない。3日とも仕事。 今日の最後のお客さんは「星香園」さんだった。牛島さんが亡くなってから初めての訪問だ。まずは遺影に手を合わせてご挨拶をした。なんだか今にも奥から「どうもぉ〜」と言いながら出てきそうなんだが・・・。 奥さんと後を継いだ長男さんが元気に仕事してあったので少しほっとした。まだ不慣れな部分もあるようだったので、最大限のサポートをさせてもらおうと思う。 人の死というのは不思議なものだ。牛島さんが亡くなっても社会は活動を停止しないし、時は流れ続ける。ワシが死んでも同じように世の中はそのまま時を刻んでいくのだ。 思えば人間の一生なんて、永遠に続く野球の試合で代打出場するようなものかもしれない。表に出るのはほんのわずかの時間だ。そこで空振りをする人もいれば、ヒットを打つ人もいるし、デッドボール、フォアボールの人もいるだろう。中にはホームランを打つ人もいるわけだ。だがチャンスは1度きりだ。それが終わればむ二度と出られない。自分に与えられたチャンスをいかに生かすかが問題だ。 牛島さんは日本茶を極めて、多くの人に紹介するという実績を残して出番を終えた。ワシは今死んでも何も実績が残らない。何かしっかり足跡を残したいのだが、気が焦るばかりだ。 「星野村」 静かなり あの日と同じ 星野村 蔵 |
11月22日(木)晴れ |
日中の車の中は暑いくらいの陽気。自転車乗ってどっか行きたい気分。 歴史小説の作家を発掘しようかなと最近物色中。本屋に行くとどうしても読んだことがある人を選んでしまうが、それだといつまでたっても新たな出会いがないので思い切って知らん人も読んでみようかなと。 現在の候補は宮城谷昌光。この人は歴史と言っても他とはちょっと時代と場所が違って、昔の中国が多い。登場人物もありがちの漢の劉邦や三国志の英雄ではなく、知名度ではその次あたりにくる人たちに焦点をあてている。実に興味深いのではまるにはいいかなと。しかもたくさん書いているのでしばらくは不足を心配する必要もないし。 ということでとりあえず1冊買ってきた。その評価で今後どうするか決めよう。 月曜日に作った干し柿がいい感じに乾いてきた。 「干し柿」 北風や 師走は近し 柿を干す 蔵 |
11月19日(月)晴れ |
旅行の疲れをとるために「中国鍼灸院」さんへ。 「Food」 呉炳宇 庭隅柿熟鳥先知、(庭隅柿の熟するを鳥先に知り) 蟷螂思蝉秋過時。(秋時を過ぎて蟷螂蝉を思う) 勤倹倉満無欝慮、(勤倹は倉を満たして欝慮無く) 感謝蒼天与我食。(感謝す蒼天我に食を与うを) (以下、えしぇ蔵的博多弁訳) 庭ん隅っこで柿が熟しとるとば鳥は先に知っとると 秋になってかまきりは蝉んこつば思いだしよると 真面目にしときゃ金には困らんでなーんも心配いらんと 神様が食べさせてくれるけん感謝せないけんばい 今日も武術太極拳の動きを習った。武術太極拳の動きには終わりがなく、またどこからでも始められる。他の拳法は動きが止まった瞬間が最も危ないが、武術太極拳は止まらないので死角がない。 ワシが武術太極拳で最も好きな点は決して自分からは攻撃しない拳法であること。あくまで身を守るためにあること。そして究極は戦わないことこそ最上であるという教え。これは本当に素晴らしい教えだと思う。平和を最も尊重する拳法ではないだろうか? 「感謝」 勤倹は 倉を満たして 欝慮無し 蒼天仰ぎ 今生くるを謝す 蔵 |
11月18日(日)晴れ |
たっぷりとしめさば(自然に目が覚めるまで爆睡するの略)をきめこんで、遅い朝食をカフェでとった。
余裕のスケジュールで空港へ。帰りはソウル駅からエクスプレスで空港まで移動したが、これがなかなかに快適。時間も早かった。 インチョン空港は去年よりかなり広くなっている。ターミナルを移動するのに地下鉄まで作られていた。それだけ利用者が多いということだろうな。 空港で最後の食事をとり、ワシがラウンジでコーヒーを飲む間、姫はまた一人で買い物に走り回っていた。 福岡に戻り、帰宅は5時。今回は余裕のスケジュールでいつもより楽しかった! 「旅」 おもへらく 旅の合間の 仕事かな 蔵 |
11月17日(土)晴れ |
ソウル2日目。当初雨の予想が晴れに変わり、爽やかな秋晴れで言うことなし。 まずはPSYのようなおっさんが作るトーストで朝飯。これがまたうまい。 そしてまずは市場へ。例によって姫の食材買い出しの荷物持ち。 収穫をホテルに置いてから、お昼は鶏の唐揚げを食べに行った。これが最高にうまい。既に今回で三回目の店だが、今のところここよりうまい唐揚げは日本でも見当たらない。このためだけにソウルに来る価値はある。 その後、ビールの酔いをさますために散歩していたら、見晴らしのいい公園で尹東柱という詩人の碑を発見。姫によると有名な悲運の詩人らしく、そのエピソードに感動した。近くに記念館もあったのでそこも見た。この詩人との出会いは今回の旅の最大の収穫かもしれない。 天気がいいので紅葉を楽しみつつひたすら歩いた。そしてまた買い物。お茶してまた買い物。女性ってのはほんとに買い物が好きだねぇ。 ホテルで休憩後、晩飯のラッポッキを食べに行き、ワシは本日の予定終了。姫は更に一人で買い物。 「尹東柱」 運命(さだめ)かな 丘での出会い 尹東柱 蔵 |
11月16日(金)曇りのち雨 |
今日からソウルの旅。姫は先に行ってるので行きは一人旅。 ティーウェイという初めて聞く航空会社の便を使った。最近は格安の会社が乱立で訳わからん。 空港はすごい人でごった返していた。不景気なんて嘘のようだ。ゲート前は人が座りきれず立って待つ人がたくさんいた。 ソウルに着いて、安国で姫と合流。買い物した後、サンギョッサルの晩飯。肉とビールの宴。ん〜たまらん。 その後は酔っ払いながらもまた買い物をした後、ワッフルとコーヒーのおやつを済ませてからホテルへ。かなり歩いたから足が痛かった。当然ながら爆睡。 「肉」 今はただ 仕事忘れて 肉食らう 蔵 |
11月15日(木)晴れ時々曇り |
昨日、テナントの下見に行ってそのままそこを借りることに決定。来週賃貸契約を結ぶ。そしてすぐにリフォーム屋さんと打合せの予定。来月から借りて、すぐにパーティションの設置やらLANの配線工事、備品の搬入をしないといけない。来月は大阪に研修にも行かないといけない。忘年会なんて言ってられない。なんとか1月オープンに間に合わせないといけない。目が回りそうだ。 それなのに明日から韓国に行く。どういうこと? 「不安」 焦る今 不安半分 夢半分 蔵 |
11月13日(火)曇り時々雨 |
ここへ来てふっとわいたように新しいビジネスの話が舞い込んできた。それも急がないといけないらしく準備に走り回らなければならなくなった。うまくいくかな?できるかな?と思っているうちに、なぜか次々と障害が取り払われていく。物事がいい感じに進む時はこんな感じだ。こういう時は断然進むべきだ。結果はどうあれ、やるだけやってみよう。 年明けから3月くらいまではプレオープンという感じか。4月から本格スタートしたい。社会にも貢献するしやりがいのある仕事だから絶対に成功させたい。 「道」 示される 道なら拒む 理由なし どうせなにかで 減らす人生 蔵 |
11月10日(土)曇り |
エラリー・クイーンの「エジプト十字架の謎」を読了。犯人をあてたので実に気分がいい。自分の推理が正解であることがわかった時は思わずガッツポーズをしてしまった。エラリー・クイーンは実にフェアだ。全ての材料が出揃った段階で、ここまでで犯人がわかるはずだから推理してみて下さいと読者に挑戦してくる。ここでじっくりじっくり考えればわかるようになっている。高度なクイズを解くようで実に面白い。 そういうわけでずるずるとエラリー・クイーンの世界にはまっていくんだな。 夜はおでんと金沢からの蟹で久しぶりの熱燗。ほろ酔い状態で「グリー」のサードシーズンを2本。 「おでん」 熱燗の 冬来たりなば おでんかな 蔵 |
11月8日(木)晴れ |
久しぶりに九工大前駅近くのYさんを訪問。Yさんなんともうすぐ90歳!しかも全然元気。3ケタの大台も視野に入ってきた。すごいことだ。太平洋戦争中は中国戦線で明日をも知れぬ修羅場を経験した時は自分が90歳まで生きるとは思わなかっただろう。人は一度死の近くを歩くとその後は長生きするのかもしれない。 お昼はYさんが近くの喫茶店で定食を御馳走して下さった。来店する人は近所の馴染みの人ばかりでみんなでYさんを労わってあげる光景が微笑ましかった。Yさんは独り暮らしだが家を出れば家族がいっぱいだ。 「生きること」 生きること 人が死ぬまで 学ぶこと 蔵 |
11月7日(水)曇り |
最近、筋トレの後に三角筋が痛むのでおかしいと思って調べたらどうもショルダープレスのやり方がよくないことがわかった。今日のトレーニングでショルダープレスを省いたが明らかにトレーニング後の肩の痛みが少なかった。しばらくはショルダープレスはなしにして、インナーマッスルを鍛えてから再開しようと思う。 思えばサイドレイズでも痛くなるのでワシは三角筋が弱いんだろうな。 最近はエラリー・クイーンを読んでる。アメリカの大御所だ。どの作品も全く敬服の至り。とにかく奥行が違う。犯人の心理分析も実に巧みだ。推理ものを書く人にとって偉大なる手本という感じがする。 それにしてもよくもまぁこれだけ厚みがあって複雑に絡まりあうプロットを考えるもんだ。並大抵の頭脳じゃないだろうな。 しばらくはこの大御所の世界に浸ろうかと思う。 「マッチョ」 筋トレで 何を目指すと 人はとふ あえていふなら マッチョなじじい 蔵 |
11月4日(日)曇りのち雨 |
「星香園」の牛島さんのお通夜に行って来た。 思えば長いつきあいだった。星野村に行って日本一の星野の玉露を飲みながら馬鹿話をして笑い転げるのが月に一度の楽しみだった。日本茶のことをたくさん教えてもらい、その素晴らしさを知ることができたし、車のことも習ったし、八女弁や星野弁も習った。なにより楽しい時間をたくさん与えてもらった。 牛島さんとは本当に気が合った。牛島さんと話す時のワシは完全に素のままだった。本当に心を許していた。どんなことでも話せたし、また聞いてくれた。まさに心の友だった。 闘病生活が長かったのでいつかこういう場面が来ることを覚悟はしていたが、まさか年を越せないとは思いもしなかった。天の差配は予想以上に過酷だ。 恩ばかり積もって些かも返せぬまま去って行かれてはやるせなさに責められる。いづれ誰しも行く彼岸とはいえ、残されて思い出とともに暮らすのはやはりつらい。だが川の手前にいるからには果たすべき義務がある。命運尽きるまで力を尽くし、先に逝った人の軌跡を糧に新たな道を開かなければならない。 強く生きなければならない。 とはいえ涙の乾かぬ今は、思い出を抱きつつ牛島さんの御冥福をひたすら祈るのみ。 「心の友」 笑い声 玉露の香り 星野村 心の友は おもひでにあり 蔵 |
11月3日(土)晴れ |
「星香園」の牛島さんが天国へと旅立たれた。闘病生活が長かったが、ついに永遠に目を閉じられた。 今は言葉もない。数少ない心許せる人だったのに。 明日お通夜。 「別離」 月は泣く 星もみな泣く 我も泣く 蔵 |
11月2日(金)晴れ |
京都検定の勉強をしていて思ったこと。京都を知るということはほぼ日本を知るということに等しいと。歴史も京都が関係することが多いし、様々な文化も京都から始まったことが多い。京都検定の勉強をきっかけに、もっともっと日本について学んでいきたいという意欲が増してきた。 思えば外国人に日本について知りたいと言われてどれくらい説明できるだろうか?歴史、人物、建築、庭園、日本画、彫刻、陶芸、歌舞伎、能、茶道、華道、香道、着物、短歌、俳句、雅楽、書、漆器、刀剣、しきたり、料理、行儀作法……思えば知らんことばかりだ。知らんまま終わりたくはない。日本人であるからにはどれも最低限の知識は持っておきたい。 というわけでちょっとずつ勉強していこうかなと思った秋の宵であった。 「日のものとの国」 日のもとの 国に生まれし 幸おもひ まことの姿 ついまで学ばん 蔵 |