その昔、山口方面から九州に上陸した人が長崎方面に移動する際に利用した「唐津街道」は今もその跡をたどることができ、場所によってはかつての姿を彷彿とさせます。宗像の原町はそのうちの一つで、旧家の塀が並び当時の雰囲気を味わうことができます。その中の1軒の古民家でおいしいそばを食べることができるなんてこんな素敵な話はありません。まずは築150年以上という古民家そのものに圧倒されます。黒い柱や梁、障子、濡れ縁、欄間、広い座敷には立派な床の間、掛け軸、存在感のある家具、様々な骨董品……。えしぇ蔵の対馬の実家は建て替える前は築100年を越してましたが、まさにこんな感じで懐かしさを感じました。そして主役のそばの喉越し、絶妙な味わいのつゆ、全く申し分なしです。ランチのセットでざるそばと温かいそばの両方を食べることができるのでこれが絶対おススメです。どちらも決して期待を裏切りません。かつては造り酒屋だったそうで、当時の人気商品を復活させた「たからい」を飲んでみたかったのですが、車で行くとそれができないので残念。でもここでお酒を飲めれば最高の体験になることは間違いなしです。福岡からは遠方ですが行く価値は大いにあります。ドライブがてらに是非どうぞ。
(えしぇ蔵)
宗像市原町163
0940-36-0302